パリ5区、カルチエ・ラタンの中心にあるクリュニー美術館は、ひとつにつながった2つの歴史的建造物で中世美術を紹介しています。ルテティア時代のガロ・ローマ浴場跡と、15世紀末に建てられたクリュニー修道院長の館です。コレクションは古代末期から16世紀初頭まで約1500年の歴史にわたり、彫刻、金銀細工、七宝、ステンドグラス、象牙細工、タペストリーなどがそろっています。なかでも最も有名なのが連作タペストリー「貴婦人と一角獣」です。数年間の工事を経て2022年5月に再開館し、移動に制約のある方も利用しやすい年代順の展示ルートになっています。
見どころ

貴婦人と一角獣
6枚からなるこの連作タペストリーは、1500年頃に織られました。そのうち5枚は一般に、触覚・味覚・嗅覚・聴覚・視覚の五感を表すと解釈されています。「À mon seul désir(我が唯一の望み)」という銘のある6枚目は、今も最も謎めいた作品です。赤い地に描かれた数多くの動物や植物もじっくりご覧ください。

ガロ・ローマ時代の浴場
パリがルテティアと呼ばれていた時代の浴場で、市内で最も保存状態のよい古代遺構のひとつです。冷浴室(フリギダリウム)には、高さ約14メートルの当時のヴォールト天井が残っています。ここでは、1世紀にルテティアの船乗りたちがユピテルに奉納した「船乗りの柱」も見られます。

ユダの王たちの頭部
1793年、革命派はノートルダム大聖堂の「王のギャラリー」の彫像をフランス国王と思い込み、引き倒して首を落としました。1977年、そのうち21体の頭部がパリ9区の邸宅の工事中に発見されました。現在は大聖堂のほかの彫刻とともに美術館で展示されています。
Infos pratiques
ワンポイントアドバイス
一般料金は12ユーロ、割引料金は10ユーロです(2026年9月時点の料金)。企画展の開催中は料金が高くなる場合があります。18歳未満、18〜25歳の欧州連合居住者、そして毎月第1日曜日は全員が無料で入館できます。休館日は月曜日と1月1日、5月1日、12月25日です。2026年10月13日から2027年1月24日までは、錬金術の伝説的人物となった中世パリの市民を取り上げる企画展「Nicolas Flamel, alchimiste de papier(ニコラ・フラメル、紙の錬金術師)」が開かれます。
アクセス
入口:28 rue Du Sommerard, 75005 Paris 地下鉄:クリュニー=ラ・ソルボンヌ駅(10号線)、サン・ミッシェル駅(4号線)、オデオン駅(4号線・10号線) RER:サン・ミッシェル=ノートルダム駅(B線・C線) バス:21、27、38、63、85、86、87番
営業時間
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