何十年もの間、人々の想像の中で「恋人たちの街」であり続けてきたパリは、セーヌ川沿いや橋の上、そして夜が更けて記念建造物がライトアップされる頃、その名にふさわしい表情を見せてくれる。予約もまとまった出費も要らない、二人だけの時間を過ごすための三つの定番スポットを紹介する。
ポン・デ・ザール
パリ最初の鉄橋として1804年に建設され、地盤沈下の後1984年にオリジナルどおりに再建されたこの橋は、ルーヴル美術館とフランス学士院を結んでいる。2008年から100万個以上の「愛の南京錠」で覆われたが、2015年6月に構造上の安全性への懸念から、市が南京錠をすべて撤去した(格子は最大45トンもの重さになっていたという)。歩行者専用で視界が開けたこの橋は、シテ島を望む最も美しいスポットの一つであり続けており、特に夕暮れ時が格別だ。
アレクサンドル3世橋
1900年の万国博覧会のために建設され、ロシア皇帝アレクサンドル3世にちなんで名付けられたこの単一アーチの橋は、金色の街灯、ニンフ像、翼のある馬、そして高さ17メートルの柱の上に立つ4体の「栄光の女神」像など、絢爛たるベル・エポック様式の装飾で彩られている。意図的に低く抑えられた橋の高さは、グラン・パレとアンヴァリッドの間の眺望を保つためのもので、夕暮れ時に訪れる定番のスポットになっている。
夜のセーヌ川クルーズ
大手クルーズ会社(アルマ橋発のバトー・ムーシュ、エッフェル塔近くのバトー・パリジャン)は、ノートルダム大聖堂、ルーヴル美術館、オルセー美術館、アレクサンドル3世橋を経てエッフェル塔へと向かう、約1時間のライトアップクルーズを催行している。日が暮れると塔は毎正時の始めに5分間きらめき、その光景はしばしば船のデッキからも眺められる。
ワンポイントアドバイス
橋の上やクルーズ船からエッフェル塔のきらめきを見たいなら、日没後の正時に合わせて予定を組もう。この光のショーは5分間続き、深夜0時(夏は1時)まで毎正時に繰り返される。塔全体を覆う約2万個の電球が点滅する仕組みだ。