ひと目でわかる要点
| 場所・状況 | 個人利用の撮影 | 禁止または許可が必要なこと |
|---|---|---|
| 通り、公園、群衆の風景 | 可 | 特定の一人が識別できる写真を書面の同意なしに公開すること |
| 昼間のエッフェル塔 | 可 | なし(昼間の姿はパブリックドメイン) |
| ライトアップされたエッフェル塔 | 可 | SETE(エッフェル塔運営会社)の許可のない業務利用全般 |
| ルーヴル美術館(常設コレクション) | 可 | フラッシュ、照明、自撮り棒、三脚 |
| オルセー美術館 | 可 | フラッシュ、ライト、三脚、撮影用スタンド |
| ノートルダム大聖堂 | フラッシュなしで可(一部の区域を除く) | 撮影用ポール |
| サクレ・クール寺院 | 側廊と周歩廊 | 身廊内での撮影全般 |
| メトロ | RATP(パリ交通公団)による詳しい規則の公表なし | 許可のない業務用の撮影・ロケ |
| ドローン | 不可 | パリ市内上空の飛行 |
規則は2026年10月に各施設の公式サイトで確認しました。
人物の撮影:肖像権

フランスでは肖像権により、誰もが自分の画像の複製や公開を許可または拒否することができます。問題になるのはカメラを向けることではなく、公開することです。
できること
- にぎやかな通りや群衆、広場を撮影すること、たとえばトロカデロなど。Service Public(フランス政府の行政情報サイト)によると、公共の場での集団や街の風景の画像は、特定の個人が際立っていなければ同意なしに公開できます。
- 時事的な出来事や公開のデモを撮影すること。ただし報道の自由(知る権利)の範囲内に限られます。
- 通行人が写り込んだ公共の場の写真をアルバム用に保管すること。肖像権が対象とするのは画像の利用(配信、公開、複製、販売)です。
同意が必要なこと
- 特定の一人が識別できる写真を公開すること。路上で撮ったものであっても、ウェブサイト、ブログ、SNSへの掲載が対象です。Service Publicによると、同意は書面で、媒体・目的・期間を明記したものでなければなりません。撮影に「いいですよ」と答えてもらっただけでは不十分です。
- 子どもの画像を公開すること。保護者の書面による許可が例外なく必要です。
- 私的な場所で本人の同意なしに人を撮影すること。
Service Publicによると、本人の同意なしに写真や動画を公開すると、1年の禁錮および15,000ユーロの罰金が科されます。実際には、大道芸人や店の人、見知らぬ人をアップで撮る前にひと声かけ、公開前に顔にぼかしを入れるのが最も簡単な対策です。
夜のエッフェル塔:個人の撮影は可、商業利用は不可
最も誤解されやすい規則です。塔を管理するエッフェル塔運営会社(SETE)によると、次のとおりです。
- 昼間のエッフェル塔の姿はパブリックドメインに属し、許可なく自由に利用できます。
- 夜間は照明が保護されています。黄金色のライトアップ、シャンパンフラッシュ(きらめき)、サーチライト、イベント用の照明が対象です。
- 個人的な利用には同意は一切不要です。シャン・ド・マルス公園やセーヌ河岸から撮った、きらめく塔の写真はアルバムに残し、家族や友人と共有して構いません。
- ライトアップされた塔が写った画像の業務利用全般には、SETEの事前許可が必要で、プロジェクトや配信の内容に応じて使用料が発生する場合があります。
つまり、夜のエッフェル塔を撮影すること自体は禁止されていません。規制されているのは、画像の商業利用(広告、販売される商品、業務用プロジェクト)です。迷った場合は、SETEの画像担当部署に問い合わせるよう案内されています。おすすめの撮影アングルは、パリの無料絶景スポットの記事をご覧ください。
美術館:撮影は可、ただしフラッシュと三脚は不可
ルーヴル美術館
ルーヴル美術館の見学規則(2025年12月15日版)では、次のように定められています。
- 常設コレクションの作品は、来館者の個人利用であれば撮影・動画撮影ができます。
- フラッシュおよびその他の照明機器は禁止です。
- 企画展では撮影が禁止される場合があります。
- 設備や技術機器の撮影は禁止です。
- 自撮り棒、三脚、カメラ用スタンドは展示室に持ち込めません。
- 業務用の写真撮影や動画撮影には、美術館の事前の書面許可が必要です。
オルセー美術館
オルセー美術館では、開館時間中、厳密に個人的な利用に限り写真と動画の撮影が認められています。条件は、フラッシュをオフにし、通行やほかの来館者の妨げにならないことです。フラッシュ、ライト、三脚、スタンドは禁止で、三脚や照明機器はクロークに預ける必要があります。特に企画展では撮影禁止の作品もあり、その場合は作品の解説パネルに表示されています。団体での利用や商業利用には事前の許可が必要です。
その他の美術館
撮影規則は施設ごとに定められています。訪問前に公式サイトの「見学規則」や「見学条件」のページ、展示室入口のピクトグラムを確認してください。行き先選びには、パリの無料美術館のガイドもご覧ください。
教会と宗教施設
教会はまず祈りの場です。規則は美術館よりも厳しく、建物ごとに異なります。
- ノートルダム大聖堂:大聖堂の公式サイトによると、表示のある一部の区域を除き、フラッシュなしの撮影は認められています。撮影用ポールは禁止です。
- サクレ・クール寺院:祈りと、そこで暮らす修道共同体への敬意から、身廊内での撮影は一切禁止されています。側廊と周歩廊では撮影できます。業務用の写真撮影や動画撮影には、事前の書面許可が必要です。
ミサなどの典礼中は、信者や司式者の撮影を避け、カメラの音を消してください。
メトロでの撮影
RATP(パリ交通公団)のサイトには、乗客による個人的な撮影についての詳しい規則は記載されていません。一方で、交通網内での業務用の撮影・ロケにはRATPの承諾が必要で、企業に限られると明記されています。個人や学生からの申請は受け付けられていません。ほかの乗客の肖像権は、路上と同じように適用されます。移動については、メトロとRERのガイドをご覧ください。
三脚、撮影会、業務用ロケ
路上で計画的に行う写真撮影やロケ(ファッション、広告、ミュージックビデオ、アート写真)については、パリ市の担当窓口Paris Film(パリ市の撮影許可窓口)が対応しています。
- 10人未満のチームで機材が軽量、撮影場所が通りと橋のみ、車両の駐車なしという場合は、事前届出で足ります。届出は5営業日前までに提出します。
- それ以外の場合(公園・庭園、河岸、運河、墓地、記念建造物、教会、より大人数のチーム、駐車を伴う場合)は許可が必要で、AGATE(パリ市のオンライン申請システム)を通じて15営業日前までに申請します。通常は使用料の支払いが必要です。
- どの種類の撮影でも、活動をカバーする保険への加入が求められます。
Paris Filmは、エッフェル塔、ルーヴル美術館とチュイルリー庭園、オルセー美術館、トロカデロ広場、リュクサンブール公園、セーヌ河岸など、いくつかの象徴的な場所についての申請は扱っていません。これらは各施設の管理者に直接問い合わせる必要があります。
警察官と警備上重要な施設
Défenseur des droits(フランスの権利擁護機関)によると、警察の職務質問を撮影する権利は認められています。ただし、警察官の顔が識別できる場合、その動画は公開できないとしています。看板や係員が撮影禁止を示している施設の前では、その指示に従ってください。
ドローンは?
パリ市内上空のドローン飛行は、機体の重量にかかわらず実質的に禁止されています。規則の詳細はパリでドローンを飛ばしてもいい?の記事でまとめています。
さらに詳しく
美しい構図を探すなら、インスタ映えするパリのガイドをご覧ください。日常のその他のルールは、路上での飲酒と喫煙できる場所の記事にまとめています。






